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妻の接待

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2022/06/24 (Fri) 10:17:20


 私は47歳で会社を経営しています。
 業務の内容は保険代理店で、従業員を雇っていた時期もありますが、この時世ですから今では妻と二人きりの家族経営という状況です。
 妻は42歳で子供には残念ながら恵まれませんでしたが、家事の傍ら店の経理をはじめとして、細々とした雑用をこなしてくれています。
 つい先々月からの話ですか、学生時代の友人からの紹介で、ある大口の法人契約の話が舞い込みました。
 話を進めていくうちに、この契約が取れるか否かで妻との生活が一変するほど、喉から手が出るぐらいの高額契約に話が発展していきました。
 私は一世一代の勝負のつもりで、社長をある料亭で接待することにしました。
 そして、その場に家内も同伴させることにしたのです。

 接待にあたって気を遣ったのは、妻の服装でした。
 粗相があってはいけないので、妻にはスーツを着るように言いました。
 その日のためにスーツを新調した妻。
 淡いピンクのスーツで、上着が小さめの丸襟でした。
 丈は腰までしかないため、ヒップラインがくっきりと見えました。
 スカート丈は膝上20センチぐらいで、かなり短めです。
 首にはいつかの結婚記念日にプレゼントしたネックレス。
 足元は清楚な感じでやや高めの白いヒール。
 美容院にも行ったばかりの髪は栗色のセミロングで、服に合わせたピンクの髪留めが人妻OLのような雰囲気も醸し出していました。
 どこから見ても清楚で貞淑な雰囲気の妻ですが、スカートを押し上げるむっちりとした尻の大きさが、熟れ始めている熟女の女体を垣間見せていました。

 「ねえ、こんな感じでよかったかしら?少しスカートが短すぎかな」
 出掛ける前に寝室に置いてある姿見で妻は何回転もしながら自分の姿を確認していました。
 「すごくいいよ。きっと社長も喜んでくださるよ。すまないがよろしく頼むよ」
 「もーっ、それは言いっこなしよ。ご契約いただければいいよね」
 そう言って妻は私に微笑みかけてくれました。
 「私は何があっても大丈夫よ、あなたと私の生活のために私も頑張るから」
 前夜にベッドの中で私に抱かれながら妻が言った言葉が思い出されました。
 あと数時間後に、この新調したスーツはおろか、すべてを剥ぎとられて、妻は社長のものになってしまうかもしれない。
 契約と引き換えに社長の性欲を身体いっぱいに受け入れてしまうかもしれない。
 気丈に振舞って見せる妻は、たぶん何をされても耐え忍んでくれるでしょう。
 でも、それだけですべてが終わるとは思えません。
 大柄で見るからに好色で性欲旺盛な社長に抱かれて『妻が変わってしまわないか・・・』一抹の不安もありました。
 私は心の中で妻に詫びるとともに、その一方で言いようのない興奮に包まれたまま、社長から指定された料亭に向かいました。


 市街地から少し離れたところにある料亭に着いたのが、予定時間の30分以上前でした。
 いよいよだ。
 深呼吸して料亭の門をくぐった私を待っていたのは、仲居さんの予想外の言葉でした。
 「いらっしゃいませ、社長さんはもう来られてますよ」
 しまった!
 せめて先に着いてお迎えしたいと思い、早めに家を出たつもりでしたが、先を越されていたのです。
 いきなり予定が狂ってしまった私は、もうこの時点で完全に浮足立ってしまった感じでした。
 仲居さんに案内されて部屋に行くまでがすごく長く感じましたが、実際どこに行くのかと思うほど奥まった所に案内されました。
 料亭の本館を抜けて、ようやく到着したのは一軒家のような別館でした。

 部屋に通されると、社長は席に着いておられました。
 「申し訳ございません。早く家を出たつもりだったのですが」
 「いや、そんなことはどうでもいいよ、さあっ」
 社長に促されるままに部屋に上がり、すかさず正座をして、今日ご足労いただいたお礼を言っている時でした。
 「おやっ、そちらは?」
 社長は私の後ろにいる妻の方を見ながら言ったのです。
 私は慌ててしまって、家内が一緒にいることも忘れてしまっていました。
 「申し遅れました、妻の美咲です。本日はせっかくの機会ですので、ご一緒させていただきたく連れてまいりました」
 妻は私の隣に正座して丁寧に三つ指をつくと、身体を折り曲げて挨拶をしました。
 「妻の美咲でございます。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます」
 正座をした妻のスカートは脚の付け根辺りまでたくし上がり、ベージュのパンストに包まれたむっちりとした太股がほとんど丸見え状態でした。
 「これはこれは、奥さんまで、今日は楽しくなりそうだね(笑)」
 途端に表情が和らいだ社長の視線は、まるで品定めをするかのように、妻の顔からおっぱいへ、そして腰の辺りを舐め回すように見ると、熟れ頃が近づきつつある脚へと移っていきました。
 「奥さん、いいスタイルしているね、子供はいるの?」
 「いえ、子供はおりません」
 「そうか、そろそろ欲しいところだな」
 ニンマリと薄ら笑いを浮かべる社長。
 ほぼ妻の正面に位置する社長には、スカートの奥、そしてパンティまではっきり見えていたのでしょう。
 自分には過ぎた自慢の妻が間もなく社長に、その瞬間が刻一刻と迫っていました。
 初対面にも関わらず、まったく遠慮することなく、いやらしいギラギラした視線を 妻に向けている社長その満足げな表情は妻のことが気に入ったことの証でした。
 「まあ美咲さん、そう硬くならずにこっちに座りなさい」
 社長は隣に来るように言いました。
 「はい、失礼します」
 痛いほど身体に突き刺さる視線を浴びながら、妻は社長の隣に移動しました。
 妻が座ろうとして中腰になった時、社長の正面に座っていた私の視界に、スカートと太股の間から白いパンティが飛び込んできました。
 『これを、社長も見たんだな』
 そう思うと耐えられない気分でした。
 そして、なんとか契約を取りたいという私のために、生活のために、あまり着慣れないミニスカスーツを着てくれた妻。
 少しでも社長に気に入られるよう、さりげなくパンチラまでしている妻が愛おしくてたまりませんでした。
 「東君の奥さんがこんなに綺麗だとは夢にも思わなかったよ。もっと早く紹介してくれないとなあ」
 「ああっ、いえっ、申し訳ありません。でも社長のお目にかない光栄です。ありがとうございます」
 まったく自分でも何を言っているのか分かりませんでした。
 元々は女性がいれば話も和やかになるだろうと思い、コンパニオンまで手配する余裕もなかったので妻を同伴させたものですが、やはり社長は私が契約と引き換えに妻を差し出したと思っているようでした。
 「美味しそうな食事を準備してくれたんだな、ちょうど食べ頃だ(笑)」
 そう言いながら社長は妻の方を見ました。
 目の前のテーブルには海の幸・山の幸が所狭しと並べられ、酒もたくさん準備もしてありましたが、社長にとって最高の料理は、熟れた身体の妻そのものでした。
 「あっ」
 妻が一瞬言葉を漏らして、身体を少しよじったように見えました。
 社長の右手が妻のお尻に伸びていました。
 妻はやや表情を曇らせたようにも見えましたが、すぐに気を取り直したように社長に顔を向けました。
 「お一つどうぞ」
 「おぅ、いただくかな」
 社長は妻の差し出した盃を左手で受け取ると、注がれた酒をぐいっと飲み干しました。
 妻のお尻に伸びていた右手はそのままでした。
 「美咲さんも」
 「ありがとうございます。いただきます」
 妻はあまり飲める方ではなかったのですが、場の雰囲気を壊さないように社長から返された盃を口にしました。
 「いい飲みっぷりじゃないか。女が日本酒を傾けている姿は色気があるな。特に君のような女性は絵になるよ、さあっ、もう一杯」
 次第に妻の顔がほんのりと赤くなっていくようでした。
 「東君も飲めよ」
 「はい、では少しだけ」
 「遠慮することはない、と言っても君の好意だけどね(笑)」
社長は顔色一つ変えずに、どんどん私に酒を勧めてきました。
 極度の緊張から少し落ち着いてきた私の身体の中を大量の酒が席巻していきました。
やがて意識が朦朧とし、ここ数日あまり眠れなかったせいか睡魔が襲ってきました。
 目の前では妻が社長の話に笑みを浮かべて聞き入り、時々相槌を打ちながら盃のやり取りをしていましたが、少し酔い始めたのか、身体が左右に揺れているようにも見えました。
 その様子を見ていた社長の仕草も次第に変わっていったのです。
 ごつごつした手が、妻の肩、腕、くびれた腰、そしてスカートから剥き出しになった太股に触れ、その手は股間に向かってスライドしていきました。
 ゆっくりとスカートが捲り上がり、パンストに包まれた白いパンティが惜しげもなく晒されていきました。
 「やめろ!美咲はコンパニオンじゃないぞ、いい加減にしろ!」
 あの時そう叫んでいれば良かったのでしょう。
 たとえ契約が破談になっても。
 しかし、そんなことを言える勇気もないし、背に腹は変えられなかったのです。


 やがて社長が妻の身体を支えるように腰の辺りに手を回して抱き寄せると、妻は糸が切れたように大きな社長の身体に身を預けるように倒れかかったのです。
 獲物を手にした社長が隣室の襖に目を遣りながら、妻の耳元で囁いたのがわかりました。
 妻の顔に一瞬動揺が走ったように見えたのは、夫としての贔屓目だったのでしょうか。
 妻は社長に抱えられるようにして立ち上がりました。
 社長に腰を抱えられ、ゆっくりと立ち上がった妻。
 その足元は明らかにふらついていました。
 社長に寄りかかるように、一歩ずつ隣の部屋に近付いていきました。
 部屋の前まで来ると、社長は再び妻の耳元で何かを囁きました。
 力なく、微かに頷く妻。
 もう覚悟はできていたのでしょう。

 社長が部屋の襖をゆっくり開けました。
 部屋の中は真っ暗でしたが、布団が敷いてあるのが微かに見えました。
 社長は最初からそのつもりで料亭に手配させていたのでしょう。
 妻は私の方を振り返ることもなく、社長とともに部屋の中に消えていきました。
 トンッと、襖の閉まる音は私の胸にグサッと突き刺さるようで、途端に息苦しさを 覚えるほどでした。
 ふと時計を見ると夜の7時過ぎ。
 再び妻がこちらに戻ってくるのはいつなのか?
 それまでに妻はどうなってしまうのか?

 「私は何があっても大丈夫よ、あなたと私の生活のために私も頑張るから」
 妻が健気に言った言葉が再び思い出されました。
 1人残された私は何をする気にもなれず、ただ目の前にある、ほとんど手つかずの豪勢な料理をぼーっと眺めるだけでした。

 隣の部屋からは、誰もいないのかと思うほど、物音ひとつ聞こえてきませんでした。
 もしかしたら二人とも眠ってしまったのではないか?
 きっとそうだ、そうであって欲しい・・・
 しかし、そんな私の願いは間もなく崩れ落ちていきました。


 しばらくして衣服の擦れあうような音が聞こえたかと思うと、妻の声が聞こえたのです。
 「あっ、部屋を暗くしてください」
 その後も擦れあう音とともに、明らかに人と人がもつれ合うような雰囲気が伝わってきたのですが、その直後に急変したのです。
 「ああっ、いやっ」
 妻の拒絶するような声がした、その時でした。
 『ビリッ!』
 「ああっ、だめっ」
 何かが引き裂かれるような、破れるような音。
 妻の服が破られている。
 そう直感した私は居ても立ってもいられず、部屋に入ろうとした時でした。
 「お願いです、乱暴にしないでください!」
 妻が必死に哀願する声がはっきりと聞こえてきました。
 そして、私には耳を塞ぎたくなるような妻の言葉が続きました。
 「私は社長さんが『もういい』って言われるまで、この部屋にいます。心を込めて社長さんのお相手をさせていただきます。絶対逃げたりしません。だからお願いです。乱暴にしないでください。もっと・・・優しくしてください」

 こうなることは分かっていました。
 それに自分が蒔いた種でもありました。
 しかし「心を込めて社長の相手をする」そんな言葉を妻が吐くとは夢にも思いませんでした。
 妻の悲痛とも思える叫び声は社長に響いたのか、いや、あのいかにも好色な男がこんなことで変わるはずはない。
 妻の言葉にショックを受けつつも、今2人はどうしているのか、妻の言葉に対して社長はどう出るか、私は耳を澄ませて次の展開を待つだけでした。

 「わかった、すまなかった」
 耳を疑うような社長の低姿勢な言葉が聞こえてきました。
 「今日初めて会った時から、僕は君を人間としてではなく、ただの物としか見ていなかったかもしれない。だから乱暴な扱いもした。しかし、それは改めないといけないな」
 「・・・すみません」
 「いや、このことに関しては僕が全面的に悪い、だから謝る。契約も東君の提案通り進めてもらっていい」
 「ありがとうございます」

 結果的には妻の必死の叫びが功を奏した瞬間でした。
 私は感謝の気持ちで、心の中で妻に手を合わせました。
 「それにしても、君は大人しそうに見えて案外気丈な女なんだな」
 「いえ、そんな・・・生意気でした」
 「感心したよ。僕に盾つくような女は今までいなかったから。どうだ、うちの会社で働かないか?」
 予想外の社長の言葉でした。
 この時点では冗談だったのかもしれませんが、自分の会社に妻を引き抜こうとしたのでした。
 「いえ。私なんかは、とても・・・」
 「まあ、いい。考えておいてくれ。今より絶対いい生活を保障する」

 その後、また部屋が静まり返りました。
 それはこの後の狂宴の前兆だったのかもしれません。
 「乱暴にはしないが、それ以外の言葉は君の本意として受け止めていいんだな?」
 「はい、もちろんです。今日はそうなってもいいつもりです」
 「こっちに来なさい」

 いよいよ・・・
 その時が始まろうとしていました。
 大口の高額契約と引き換えに、目の前で寝取られ、妻の身体が汚されてしまう。
 契約の為とはいえ、愛する妻に性接待、枕営業をさせて良かったのだろうか・・・
 でも、もうこうなってしまっては、もう遅い・・・
 断腸の思いとはこういうものなのでしょうか。

 「ああっ、うっん」
 愛しの妻が今、唇を奪われている。
 妻と社長が今まさに、襖の向こうで愛し合う男女のように濃厚なキスをしている。
 その様子が手に取るように伝わってきました。
 モゾモゾと服が擦れ合うような音は、社長が妻の身体を触っているのでしょう。
 大きめのおっぱいを揉みしだきながら、スカートの中に手を入れ、妻の秘部に。
 敏感な妻の身体は、好色社長の愛撫にもう反応し始めているかもしれません。
 『プツッ』という音、『ジーッ』という音、『プチッ』という音が混ざって微かに聞こえてきました。
 ブラウスのボタンを外され、スカートのファスナーを下ろされ、ブラジャーも外されてしまったのでしょう。
 少しふくよかで、やや肉感的な妻の身体が、社長のものになってしまう瞬間が近づいていました。


 襖一枚隔てた隣の部屋で、妻と社長のセックス遊戯が始まってしまいました。
 生まれたままの肉体と肉体がもつれ合い、ぶつかり合い、絡み合うような音が漏れ聞こえてきました。

 「いい身体しているじゃないか、毛もたっぷり生えているな。おやおや、もうここはびっしょりだな」
 「恥ずかしい、あっいやっ」
 「身体は正直だな、清楚な顔して実はかなりの好きもの奥さんだ」
 「そんな、あっあっん」
 単なるスケベおやじになったような社長に、妻は身体中を舐められているようでした。
 いかにも好きそうな顔つきの社長が、妻の全身に舌を這わせて、唾液を擦りつけながら貪っている様子が伝わってきました。
 「しゃ、社長さんそんなところまで・・・いやっ」
 「ここがいいんだろうが、ほらっ」
 「あっ、あっんんん」
 聞くに堪えない妻の喘ぎ声が洩れてきました。
 最初こそ控え目だったものの、少しずつ歓びの声に変わっていくようでした。
 大切な妻をなぶりものにされ、何もできない自分に腹が立つとともに、寝取られているこのシチュエーションに、この上ない興奮が私を襲いました。

 襖を開けて見たい。
 自分の妻が今、どんな恥ずかしい姿で社長の性玩具になってしまっているのかこの目で見たい。
 ついさっきまで貞淑な妻であった変わり様を!
 しかし、襖を開けた時に自分が受けてしまう失望感。
 私など無視したまま夫婦のように全裸でもつれ合う二人を見たとき、自分はどうしたらいいのか。
 そんなことを思うと、とても襖を開ける勇気などありませんでした。

 「あっ」
 「おらおら、どうしたんだ?」
 「おおっっききいい」
 「旦那のとは違うだろ?へへっ、たっぷり味わわせてやるよ」
 「ああっん、あっ・・・」
 妻が今まさに堕ちていく瞬間でした。

 思えば昨日、久しぶりに妻を抱いたばかりでした。
 今日のことに思いを巡らせ、なぜか焦りのようなものを感じ、最近になく燃える ものが私の中にあったのですが、考えてみれば忙しさのあまり、ここ数ヶ月は夜の営みがめっきり減っていました。
 やや精の衰えも感じてきた私とは違い、最近少し贅肉が付いてきたものの、まだまだ女盛りの妻は、その熟れかけた42歳の肉体を社長に委ねているのでした。

 契約を成立させるためにギラギラとした好色男に抱かれる妻、美咲。
 考えれば考えるほど、美咲が愛おしく思え、取り返しのつかないことをしたとの後悔の念が、逆に私を興奮させていました。
 とにかく早く終わって欲しい。
 早く妻を連れて我が家に帰り、しっかりと抱き締めて今日の疲れを癒してやりたい。
 もうこんな性接待みたいなことは金輪際したくない。
 しかし、そんな思いを嘲笑うかのように、隣の部屋の狂宴は激しさを増すばかりでした。

 「あっ、私なんだか、はっ、はっぁ」
 「ほらっ、どうした。あいつのは、こんなところまで届かないだろっ、おらっ」
 「だめですぅ、イキそです、もう、許して・・・ください」
 社長のモノは膣の奥まで届いているのか、太い肉棒が妻の身体を貫通して串刺しにし、子宮が裂けるほど突かれているのか、悲鳴に近い喘ぎ声が続きました。
 「だめっ、イクっ、イクっ」
 「なんだ、もうイクのか、まあ夜は長いからな、じゃあイカしてやるよ、オラ!」
 「ああっ、イクぅイクぅ」
 妻は外に聞こえるほどに絶叫しながら昇天してしまいました。
 「あっん、んっ、うっっん」
 妻が絶叫とともにイカされてしまった後、隣の部屋からは荒い息遣いがしばらく続き、やがてお互いの唇を貪りあうよう雰囲気が伝わってきました。


 「どうだった?」
 「すみません、すぐに・・・イッてしまって」
 「謝ることはない、君のここはよく締まるし、濡れ方が半端じゃないな」
 「恥ずかしいです、あっん」
 激しいセックスの余韻を楽しんでいるのか、心地よい疲れの中で、お互い見つめ合いキスをする2人の姿を想像すると、セックス以上に嫉妬にかられてしまうほどでした。
 とにかく事が済んだのだから、妻を早く連れて帰りたい一心でしたが、まったく出て来る気配もありません。
 しばらくじっと待っていましたが、意を決して襖を開けてやろうと立ち上がりかけた時に、わずかではありますが襖が開きました。

 「あなた・・・?」
 わずか数センチぐらいだけ開いた襖から、妻のか細い声が聞こえてきました。
 「・・・美咲」
 襖に近寄り、『美咲、帰ろう!』と声を掛けようとした私に、思わぬ妻の声が振りかかってきました。
 「ごめんなさい、お水を・・・いただけるかしら?」
 「みっ・・・水?」
 予想だにしない妻の言葉に、つい聞き返してしまいました。

 襖と柱の隙間から、僅かに見える妻の顔髪の毛は乱れ、顔はすっぴんなのかと思うほど、口紅の跡がまったくありません。
 チラッと見えた白い肩口、妻は全裸のままだったようです。
 喉の渇きを潤して、まだここにいるつもりなのか?
 てっきり帰れるものと思った私は、水が欲しいという言葉に殴られたような気分でした。

 しかしその後、追い打ちをかけるように非情とも思える言葉が妻の口から出てきたのです。
 「それと・・・少し遅くなるから、先に帰ってください」
 「えっ」
 私は返す言葉を失ってしまいました。
 ここまで妻と一緒に来て、なんとか契約を取りたいという一心で頑張ってきたのに、私だけ先に帰れという妻の言葉は一体何を意味するのか。
 「ごめんなさいね」
 妻はそう言うと、スーッと襖を閉めてしまいました。

 『くそっ!』
 この怒りを誰にぶつけたらいいのか腸が煮えくりかえるほどの怒りを覚えるとともに、妻が遠くに行ってしまうような焦りを覚えました。
 この襖を突き破って妻を取り返したい。
 もう契約なんでどうでもいい。
 しかし、部屋の奥にいる社長の手前、どうしても勇気が出てきませんでした。
 自分自身の無力さ、情けなさを痛感しつつ、私はなんとか気持ちを落ち着けて、不本意ながら部屋の隅に置いてあったポットと湯呑を持って、襖をノックしました。
 「美咲、水を置いておくよ」
 そう言いながら襖を少し開けました。
 部屋の奥は大きなガラス戸になっており、立派な庭が見えました。
 「あっ・・・ごめんなさいね」
 私からは死角になって2人の姿は見えませんでしたが、明らかに男と女が本能のままに生殖行為に没頭しているムンムンとした空気が漂っていました。


 1人取り残され、今までにないぐらいの屈辱感を覚え、やや乱暴に襖を閉めてしまいました。
 1人になってしまった私はどうしたものか迷いに迷いました。
 妻は「先に帰って」と言いましたが、だからといってノコノコ帰るわけにもいきません。
 こうしている間も隣の部屋では妻と社長が再び交わっているかと思うと、とても帰る気にはなれませんでした。

 その時、ふと襖を開けた時のことを思い出したのです。
 確か隣の部屋は、奥がガラス戸になっていて庭が見えていました。
 ということは、反対側に回れば部屋の中が見えるはずです。
 私は慌てて外に出ると、建物の反対側に回りました。
 もし今料亭の人が来たら、覗き魔に見られるかもしれない・・・
 しかし、その時の私は必死でした。
 なんとか妻を取り戻して一緒に帰りたい。
 それがだめでも、せめて今妻がどうしているのか、あの憎き社長とどんなことを・・・
 とにかく部屋の様子を見たい一心だったのです。

 反対側に回ると予想通り広い庭があり、ちょうど中央あたりに大きな木がありました。

 妻と社長がいる部屋は、煌々と明かりがついていました。
 「部屋を暗くしてください」と妻は言ってましたが、結局明るい中で抱かれてしまったのでしょうか。
 私は地面を這うようにして進み、木陰に隠れました。
 ここからなら部屋の中が手に取るように見えるはずです。
 しかし、いざとなると、すぐ見る気にはなれませんでした。
 もしかしたら、見てはいけないものを見てしまうかもしれない。
 二度と立ち上がれないぐらいにショックを受けてしまうかもしれない。
 そんな弱気になってしまったのです。

 しばらく気持ちを落ち着け、自問自答をしながら覚悟を決め、私は木陰から少しずつ顔を伸ばしていきました。
 視界の中に部屋の中の様子が入ってきましたが、全裸のままで大の字になって布団に横たわっている社長・・・
 大きく拡げた脚の付け根に隆々とそびえ立つ性器。
恐ろしいぐらいに太い肉棒でした。
 そして自分の手首ぐらいある肉棒に、愛おしげに頬を擦りつけている妻がそこにいました。
 妻の姿を見た瞬間、私は自分の目を疑いました。
 これは絶対美咲じゃない。
 あの美咲が、いくらなんでも・・・

 妻は元々性に対しては控え目な方でした。
 セックスは誘えばしますが、フェラチオなどは頼まないとしない感じで、しても遠慮がちに咥える程度だったのです。

 もうすでに社長には抱かれてしまいましたが、それはほとんど無理やりに抱かれたようなものですから、私もただただ契約のためと思い、辛いながらも耐えました。
 妻も嫌々ながらもこの時限りと思い、その身を捧げてくれたと思っていました。
 しかし、今まさに見えた光景は、どう見ても妻から積極的に行動しているとしか見えなかったのです。
 妻が痴態を繰り広げ、淫乱な痴女のように、社長のイツモツを頬張っているのです。

 しばらく星空を見上げて、私はもう一度ガラス戸の向こうを見ました。
 社長は相変わらず大の字になって脚を拡げたままでした。
 巨大な肉棒が下腹の上にどっしりと横たわり、その上にぴったりと張り付くように妻の顔がありました。
 社長の肉棒に頬を寄せている妻は、まったくの別人に見えました。
 すっかり社長の身体の虜になってしまったかのように、その手は毛深い太股を撫ぜたり、見るからに精子がたっぷり溜まっている睾丸を弄びながら、自分の頬で肉棒の感触を楽しんでいるかのようでした。

 妻の心の中は一切わかりません。
 ただ、その表情は恍惚として幸せそうでした。
 時々チラッと社長を見上げる妻の顔は、愛くるしさを感じるほどでした。
 見るに堪えない妻の姿・・・
 しかしもう手遅れでした。
 妻の力を借りて契約を成就させる計画は、思わぬ方向に傾きかけていました。

 妻の仕草を満足げに見ていた社長が、何か話しかけたように見えました。
 妻はゆっくりと起き上がって社長の横に仰向けになると、社長が妻の股を割りながら覆いかぶさっていきました。
 妻は騎乗位で、愛する男の肉棒を慈しむように腰を振り、身体を仰け反らせ何度も絶頂しているのです。
 とうとう私はそんな妻の姿を見るに絶えれなくなり、一人、料亭を後にしました。

 無事、社長との契約は成立しました・・・
 しかし、今、妻は私の隣りにはいません・・・

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