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1度のあやまちから

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2022/05/29 (Sun) 10:22:35


 婚約中の1度限りの過ち、のはずでした。
 でもそのことから今でも、夫以外の男性達との関係を続けています。

 結婚前の私は、ある営業職をしていました。
 男性ばかりの中で、同じ条件で競争できることにやりがいも感じて、頑張っていました。
 中にはセクハラまがいの行為や、それとなく身体の代償等を求めるような顧客もありましたが、きっぱりと拒絶して、女だからじゃなく自分の力でやることに、プライドもありました。
 ただ、婚約中の彼(今の主人)は、私の時間が不規則になるこの仕事を続けること望まず、結局、私は仕事より主人をとり、寿退社をすることを選びました。

 そんな婚約中の私に、ある資産家からの大口の商談がはいりました。
 それまでの経験で、個人経営的な顧客にはあまりいいイメージはなかったのですが、獲得したらNO.1になれるかもという想い、最後だからと私が担当させてもらうことに。
 顧客は今でいう「ちょい悪おやじ」という雰囲気で、やはりというか、多少のセクハラも受けました。
 でも仕事は仕事、最後だからと割り切って頑張っていたのに。

 そんな時でした。
 婚約中の彼の浮気が発覚したんです。
 どうして?
 ひどいショックに落ち込みました。
 「付き合いだよ、遊びなんだから」と謝る彼をどこか許せなくて。
 「もう破局?でも?もう後任の準備も進んでいるし・・・」
 モヤモヤした気持ちが募るばかり・・・
 仕事の方は成約しました。
 でもむなしさを感じていた私でした。

 そこに顧客である尾崎社長から、2人だけでの成約祝いのお食事を誘われたんです。
 それまでの接待や言葉尻などから、それがどんな意味かは判っていたつもりです。
 普段ならやんわりとお断わりするか、上司を入れて対応するのですが、彼への腹いせだったのか、私の中のモヤモヤのせいだったのか『これだってお付き合い。万一そうなっても1度くらいなら私だって、おあいこになるだけ』そう思ってしまった私は「はい」と答えていたんです。

 夜、ホテルのレストランでの2人での食事、最後に社長が「部屋を予約してるから」と。
 私もそれまでに男性経験も4人あり、また彼とのセックスも遠ざかっていて、多少の欲求も感じていました。
 『割り切ればいいのよ』とそんな気持ちでした。
 でも・・・
 この夜の過ちがその後の、そして今の私の運命を変えてしまいました。

 社長に連れられて予約してあったスィートルームにはいると、社長の雰囲気が少し変わったように感じました。
 ちょっと怖い感じ。
 早く済ませたいと思っていたのに、全く手を出してこない社長でした。
 変わりに求められたのは、1枚づつゆっくりと服を脱いで見せる事でした。
 社長はソファーに腰掛けたまま、目の前で脱ぎながら、ジーッと見られ続けるんです。
 恥ずかしさのあまり「普通に抱いてください」と思わずお願いしましたが「1度だけだから、目に焼き付けておきたくてね。別人になったつもりで、してごらん」と言われて。
 社長の言葉は丁寧だけど威圧感もありました。
 それに私もまた『なら今夜だけは』と思って。
 時々ポーズもとりながら、言葉に従って脱いでいるうちに、いつしか身体中が火照るのを感じていました。
 やがてすべてを脱いで、全裸を晒していた私、立ったまま手で隠す事も許されずに。
 ゆっくりと回ってみせたり、長い時間視られて続けて、自分の身体が興奮の証を晒してしまっていることに、さらに恥ずかしさが募りました。
 なのに言われるままに4つん這いになったり、脚を開いたりの格好までも。
 開き直りだけではありませんでした。
 たまらないほどの興奮を感じて、おぼれていたような。
 羞恥のすべてを晒している私を、やっと抱きしめてきた社長。
 立ち上がって口唇を重ねられると、自然に互いの舌を絡めあっていました。
 社長の手が胸やお尻に触れるたびに、息苦しいほどの快感と疼きが広がり、完全に火がついていた私。
 『早く欲しい』そう願った瞬間、急に身体を離されてしまって。
 「これを着なさい、忘れられない夜にしよう」と渡されたのはピアスとワンピース、それにパンプスまでも。
 訳も判らないまま火照る全裸の身体に、それらだけを身に着けました。
 「いつもと違って、やっぱりこういう格好も似合うじゃないか、もったいない」と社長。
 ワンピースといっても、極端なミニなうえに深いサイドスリットまで。
 上もホルターネックで背中がお尻近くまで開き、横からは乳房までも見えていました。
 しかも生地が薄く、白くて透けてしまいそうで、ドレッシーだけど非常に羞恥心を感じさせるデザインで、たった今、全裸を見られたばかりの社長の前なのに、恥ずかしさを感じました。
 ところが、今度はその格好のまま、ホテルの外に連れ出されてしまったのです。


 裸の上に恥ずかしいワンピだけの姿で、外に連れ出された私。
 ジャケットをはおっても、超ミニの下半身は晒されたままで、多くの視線を集めていました。
 自分の服も下着もバックも部屋の中に残されまま、Keyは社長が持ったまま先に歩いてしまうので、戻ることも出来ませんでした。
 歩いているだけで、薄いスカートがめくれてしまうようで、羞恥心で何も考えられず裾を押さえ、俯きながら社長の後を追うだけで精一杯の私でした。

 連れて行かれたのは、カウンターにボックス席が一つだけの、小さなスナック。
 私達以外には、ママとカウンターのお客さんが2名だけ。
 みんな社長とは顔見知りのようでした。
 ジャケットは脱がされたけど、薄暗い室内であることにやっと安堵を覚えていた私。
 でもボックス席に座ると、下半身は裸同然になり、股間の繁みまでも晒してしまう格好。
 カウンターからの視線を避けるように、横向きに座り、手で隠すことぐらいしかできません。
 社長はそんな私に、お酒を作らせたり、カラオケさせたりしてスキを作らせます。
 「どうしてこんな?」
 「思い出に残るだろう、いっそ大胆に振舞ってしまったほうが楽だぞ」と。

 羞恥心にむしばまれて、もう自分がおかしくなってしまいそうになった時でした。
 再び社長に抱きしめられ、口唇を奪われると、さらに横から手が直接乳房に。
 こんな場所で!?
 「ウソっ!」
 だけど他の人も騒がず普通にしてて・・・
 ただ自分に注がれる視線だけは、強烈に感じられました。
 1気に全身の血が沸騰したようで・・・
 キスしているほうが顔が隠れるからと、自分からも積極的に舌を絡めあうと、どんどん熱を帯びて、たまらないほど感じてました。
 濃厚なキスをしながら、胸を激しくまさぐられ、膝もカウンターの方を向わされていました。
 官能に身をまかせた方が、羞恥心を忘れられたていたんだと思います。
 人前にもかかわらず、吐息を洩らしていた私でした。
 やがて「どうしたい」と聞かれ「もうしてください」と言葉にしていた。
 でもその場でワンピを脱がそうとする社長に慌てて「ここじゃなくて別の場所で2人だけで」とお願いしていると「その代わりに・・・」と耳元に囁かれました。
 首を振っても許してもらえなかった。
 わずかに残ってた理性を押し殺して、キスと胸の愛撫からの快感だけを、意識するつもりで、少しづつ脚を開いてゆっくりと手をのばして自分の性器をいじって見せました。

 ホテルに戻った後は夢中で激しく求め合いました。
 頭を空っぽにし感じるままに快感のままに。
 言われるまま、どんなに恥ずかしい事も格好もして、恥ずかしい言葉も何度も言わされて、痺れていた。
 初めて連続してイク感覚や、まさしく壊れて死んでしまうかのような、絶頂を知りました。
 最初は口から、最後には夢中なまま、初めて身体の奥深くで、直に精液を浴びていました。
 その夜は全裸で抱かれたまま、朝を迎えていました。

 目覚めると身体中に昨夜の激しい情交の痕が。
 しちゃった。
 好きでもないのに。
 割り切りなのに。
 中に。
 罪悪感、後悔、そして不安。
 1刻も早く部屋を出たくて急いで身支度すると、部屋を出る直前にふたたび抱きしめられてキス。
 段々と激しくなり、舌を絡めあうとまた身体に火がついてくる。
 『もうだめなのに』
 すると身体の奥から流れ出してきて。
 あぁうそっ・・・
 身体の芯まで汚れた気分、1度限りのあやまち??
 この先の事を思うと、不安がよぎりました。


 社長との夜を過ごしてからも、彼との婚約は継続しました。
 本当なら今度は私が謝り許してもらわなければいけないのに、やっぱり言えませんでした。
 罪悪感を感じながら、彼にも抱かれました。
 数日たってもあの夜の残影が身体に甦り、体内に社長の精が残っている気がして。
 『次の生理までは・・・』と考えていたけど、彼の求めに拒絶したらいけない気がして。
 コンドームをつける彼に胸の中で『ごめんなさい』と。
 ただ彼に抱かれても、あの夜が脳裏に浮かんでしまい、消えることはありませんでした。
 イク瞬間は、あの夜のことを思い出して、グングン昂ぶってイってしまうんです。
 そんな私に彼は「感度あがったね」と喜んで。
 本当は自分では抑えてたつもりだったのに。

 社長とは仕事上で顔を合わせることも、残っていました。
 2人きりにならないように配慮し、平静を装っていたけど、密かに身体に興奮が生じてしまうのを感じていました。
 ある日社長が会社を訪ねてきた時のこと、上司の挨拶がすみ、詳細な値段の部分に入ると社長は「お忙しいでしょうからいいですよ」と上司を退室させ、応接室で2人きりになってしまって。
 社長はあの夜の時の雰囲気に変わり、立ち上がると近づきながら「あの夜でまた女の自分に目覚めたのかい?」と。
 私はそれまでの自分としては珍しいタイトミニのスーツ姿。
 「いえ、そんなことでは・・・」
 でも本当は、この日の社長の訪問を意識していたと思います。
 あの夜に頂いたピアスまでしていました。
 私は後ずさりながら応接室のドアのところまで。
 目の前に社長がせまっていました。
 追い詰められてなぜかすごく興奮してしまっていて、社長の興奮、欲求が伝わってきて、私まで興奮が加熱してくるような。
 ドアノブをまわすだけでいい、頭では判っているのに動かなかった私。
 ジャケットに手が掛かり「だめです、こんなところで・・・」。
 「こんなところじゃなかったらいいのかい?」
 「・・・」
 言葉を間違えていました。
 ドアノブに手を掛けたまま、ジャケットが肩から抜かれました。
 耳や首筋から手で撫でられ、ゆっくりと肩、胸元におりてきて、そして胸までも。
 息があがってる。
 ブラウスのボタンがはずされていく・・・
 はやくノブをまわさなくては・・・
 でも動きませんでした。
 現実を無視しようとするもう1人の自分。
 『セックスまでしなければ・・・』
 そんなことさえ思い始めてました。
 ブラウスの中に手を入れ、直接乳房をまさぐる社長。
 「ほんとは、こんなことされるの好きなんだろ」
 そして口唇を、濃厚なキスをされていると私は手を社長の背中にまわしていました。
 乳首を吸われながら、スカートをたくしあげられ社長の手が股間に。
 身体が持ち上げられるほど、強く押されただけでイってしまいそうになりました。
 「また欲しくてたまらなかったのかい?」と。
 返事はできませんでした。
 1気に下着を脱がされると、片足をかかえられて・・・
 『あぁウソっ・・・』
 立ったまま、再び社長を迎え入れていました。
 「どうだ、自分の会社でセックスしてる気分は」
 自分のしている行為が信じられない、けど感じていました。
 切ないほどに。
 「したかったんだろう?どうなんだ」と。
 私は「ハイ」と頷いていました。
 昂ぶりが1気に昇り詰めてきて「でも中だけは許して」と。
 イキそうな直前で止められてしまいました。
 その代わり・・・
 上司に「確認のため、社長の社へ伺いますから」、と1緒に会社を出た後、車の中で、そして夜にも社長の事務所で再び抱かれていました。

 その後はたびたび関係を繰り返す事に。
 その度に羞恥の格好や行為をさせられながら何度も絶頂を覚えていきました。
 「愛しているのは彼だけ」と自分に言いつつ、罪悪感が募るばかりなのに、いつも言われるままになってしまう私でした。
 淫らな自分を呪いながら、将来の彼との性生活に不安を抱くことすらありました。
 でも結婚が近づくにつれ、いたたまれなくなるばかりで、やっと決心して社長に別れを告げました。
 結婚する事も伝えざるを得ませんでした。
 知らされて破棄されることになっても『今しかない』と思っていました。
 でも社長は「そうか、おめでとう。最後にもう1度付き合ってくれるか」と。
 こじれる不安もあった私は、この言葉に安堵さえ感じ「わかりました」と答えていました。
 式までわずか1ヶ月でした。


 言われるとおり破廉恥で最低な私です。
 本当に結婚以外の選択をするべきだったのかもしれません。
 当時の私は、もうすでに社長の色に染まっていたんだと思います。
 心とは裏腹に、社長と会うたびに快楽に身をまかせ絶頂を感じて・・・
 回を重ねるほど、私の中で社長との逢瀬を待ちわびてしまう存在が、膨らんでいくようで怖かった。
 でも本気で破局も覚悟していたのなら、別れを切り出した、その時点で終止符を打つべきでした。
 最後の1回を承諾したのは、自分に潜む欲求への理由のこじつけだったのかもしれません。

 最後の夜は、それまでの2人の行為をたどるように、事務所や街中で恥戯を繰り返しました。
 そして最後の晩餐には、ホテルの部屋でのルームサービス、でも私だけは全裸での食事でした。
 普通にテーブルも用意され、カーテンも開いたまま、夜景もみえる中で私だけが素っ裸で。
 「衝動のままに身を任せるんだ」
 社長の声が身体の芯にまで滲みてくるようでした。
 食事を続ける社長の前で、自分で慰める姿まで見せる女になっていました。

 それでも社長はまだ私を抱こうとはせず、最初の夜と同じワンピースを着させられると、やはり最初の夜と同じあのスナックへ。
 実はここも社長のお店でした。
 すでに数回訪ねていて、いつもは露出度の高い格好でカラオケする姿を晒されたり、ボックスで社長に愛撫されている姿を覗き見られたり、その夜もそんな事を想っていました。
 でも、その日は店を閉め、カウンターにいた2人の男性も1緒にボックスに。
 それでも社長は変わらず、いつものように私を・・・
 触れられそうなほど近くで、視られながら愛撫されて・・・
 緊張が官能の昂ぶりに変わってくると、他の男性達にも触られ始めていました。
 社長は「そのまま触らせて、見てみたいんだ」と。
 そんなことって・・・
 頭がグルグルしているうちに愛撫が本格化して・・・
 流されていました・・・
 ホルターがはずされて私の両胸に群がる男性・・・
 いつしか私は全裸で2人の男性に挟まれていて・・・
 言葉でも辱められ、男達に恥ずかしい格好で繰り返し、愛撫され続けて、淫らなテンションをあげて乱れていった私。
 じれる快感にこらえ切れなくなって、自分から挿入を望む言葉すら口にしました。
 そして・・・
 彼でも社長でもない男性のものが、私の中にグイっズンッっと入ってきて・・・
 あぁ私また・・・

 すごい、こんなの、初めて・・・
 私の中の太くて硬くてたくましいもの。
 絶望と快感が身体中に滲みわたるような感覚でした・・・
 『いい、たまらない』と。
 だけど男性は私をさらにじらすように動いてくれなくて・・・
 『もう、どうなってもいい・・・』と、自分からお尻を動かしていました。
 こんな姿まで見られて・・・

 噴出する羞恥心の中でのセックスに、また絶頂を迎えて、身体を震わせていた私でした。
 もう1人の男性とも、そして社長にも繰り返し抱かれた夜。
 『本当に最後の夜になるの?』
 漠然ともう取り返しがつかないと、感じていた、汚れた夜でした。

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